(前編)デロイトトーマツグループの林業再生構想【遠藤日雄のルポ&対論】

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(前編)デロイトトーマツグループの林業再生構想【遠藤日雄のルポ&対論】

木材価格が低迷しているままでは木を植えても金にならないし、儲からない。だから林業は投資の対象にはならない──これが今までの常識だった。だが、風向きは変わってきている。森林の有する温暖化防止や生物多様性保全などの機能が多方面から注目されており、投資の対象にしようとする動きが出てきた。この流れをもっと地に足のついたものにし、林業振興や地域活性化につなげることはできないか。こう考えた遠藤日雄・NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長は、監査・保証業務、コンサルティングなど、幅広いサービスを提供しているデロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、木村研一CEO、以下「デロイトトーマツ」と略)のキーパーソンから最新の取り組み状況を聞くことにした。
デロイトトーマツは2022年9月に、2050年に向けた長期ビジョン「JAPAN Forest 2050」を策定し、林業再生に向けた構想を示した*1*2。以降、この構想を実現すべく様々な検討を重ね、ここにきて先行事例となる取り組みが出てきている。

拡大する世界の森林投資マーケット、1兆ドルに増加見通し

遠藤理事長からの「対論」の呼びかけに応じたのは、デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社パートナーの北爪雅彦氏と、同合同会社マネジャーの鈴木秀明氏。2人は、「JAPAN Forest 2050 」をまとめ上げた“駆動力”といえる存在だ。

北爪雅彦・デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社パートナー
遠藤理事長

米国ではTIMO(Timber Inv...

『林政ニュース』編集部

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