瀬崎林業*1*2は、中国・台湾向けに国産材の原木(丸太)を輸出しているとともに、内航船を使って九州から首都圏へ国産材製品を輸送している。これらの事業は大手商社も取り組んでいるが、先鞭をつけたのは同社であり、木材専門商社の強みと海路による輸送ノウハウを組み合わせた独自の物流体制を構築している。
九州~関東の輸送コストにも影響、大量に運べば単価が下がる
瀬崎林業の遠野嘉之社長は、「もちろん市況にもよるが」と前置きした上で、「これからも首都圏の需要に応えるためには九州からの木材製品供給が必要だ」と話す。では、輸送費をどうみるかと尋ねると、「九州から関東までのm3当たり輸送コストはトラックが約9,000円であるのに対し内航船は大量輸送によりそれ以下の単価で運べる」との答えが返ってきた。また、「来年度(2024年度)以降、陸路を使った輸送費の高騰は避けられないので、海路の優位性がさらに高まるのではないか」との見通しを示した。
『林政ニュース』編集部
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