米材製品価格の高騰が止まらない。輸入業者によると、3月上旬のカナダSPFディメンションランバーの対日輸出価格(MFBM(1,000ボードフィート)当たり)は、前月より約180ドル上昇。2×4、2×6、2×8の各アイテムは約900ドルにアップし、2×10に至っては初の1,000ドル台に乗せた。ディメンションランバー全般の価格が4桁になるのも時間の問題という状況だ。
ディメンションランバーを含む米材製品の高騰は、米国で好調な住宅着工を背景にした過熱気味の需要増によって引き起こされている。需要増の状態は今後も続くとみられており、世界的なコンテナ不足に伴うコスト増も大きな懸念材料となっている。
2月16日に開催された日本米材協議会京浜支部の例会では、「サプライヤーの機会損失は1コンテナで100万円とも言われている。対日供給を継続することに厳しい決断を強いられている」との見方が示され、3月3日に行われた東京木材問屋協同組合の木材価格市況調査委員会では、「現地価格が強くなっていて、値上げを受け入れなければ米材製品を取り扱うことはできない」という意見が出た。
ディメンションランバーや米マツ現地挽き製品などの品不足と価格高騰は深刻度を増しており、欧州材製品の入荷減、価格上昇も目立ってきた。供給不安が増す中、「外材製品の価格は今まで経験したことのないゾーンに入ってきた」(京浜支部例会)という先の見通せない状況になっている。
『林政ニュース』編集部
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