東海木材相互市場大口市場で2021年度「全国優良木材展示会」を開催

全国 愛知県 木材流通

全日本木材市場連盟(全市連、会長=西垣泰幸・西垣林業(株)会長)は、11月19日に愛知県丹羽郡大口町の(株)東海木材相互市場大口市場で今年度(2021年度)の「全国優良木材展示会」を開催した(実行主体=愛知県木材市場連盟)。

農林水産大臣賞などの表彰式を行った

全市連の西垣会長は挨拶で、「木材の品不足と価格高騰により並材は注目を浴びているが、優良材は光が当たっていない。国産材時代のために優良材を活用していこう」と呼びかけた。同展示会には全国の民有林から約2,800m3の原木が集まり、国有林からも段戸産のヒノキ材約130m3、○高○国(マルコウマルコク)木曽ヒノキ約9m3、天然木曽檜約7m3が出品された。審査の末、農林水産大臣賞1点、林野庁長官賞2点、愛知県知事賞2点、中部森林管理局長賞2点などを選定。大臣賞を受賞したのは岐阜県産のヒノキ材で、長さは7m60cm、材積は2.648m3、m3当たり70万円で落札された。また、国有林材の天然木曽檜は最高50万円で落札された。

民・国で3,000m3の原木出品、役物の販路開拓が課題

同展示会の会場となった大口市場の小森淳史市場長によると、いわゆるウッドショックの影響で並材の価格と取扱量は上がっている。ヒノキ並材の柱用丸太は3万5,000円、土台用丸太は3万3,000円、通し柱は4万5,000円に上昇しており、取扱量は昨年同時期と比べて1.5倍になっている。

一方で、同市場の主力である役物(優良材)の価格は昨年の同時期と同程度で、取扱量は減少傾向にある。コロナ禍で人が集まれず社寺仏閣用材や飲食店用のカウンター材などの販売が難しくなっている。昨年は受注残を捌いて凌いでいたが、今年に入ってからより厳しい局面に入っているという。

小森市場長は、「関係各社と連携して役物の新たな販路を拡大していかなければならない」と話している。

(2021年11月19日取材)

(トップ画像=優良ヒノキ材などが出品された)

『林政ニュース』編集部

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