岐阜県の御嵩町(渡邊公夫町長)は、昨年(2021年)12月10日に地元の可茂森林組合(可児登組合長)との間で163haの町有林を対象にした森林経営信託契約を締結した。両者は、2012年度に10年間を期間とする森林経営信託契約を初めて結び、236haの町有林を整備してきた。その実績を踏まえ、第2期の取り組みを進める。期間は、第1期と同じ10年間。

両者が合意した森林経営信託は図のようなスキームになっている。御嵩町は町有林の所有権を可茂森組に移転(信託登記)し、可茂森組は当該町有林の管理や整備を行って、10年後に御嵩町に返還する。管理・整備を通じて発生する収入(補助金、木材売り上げ代等)と費用(森林作業道開設費、間伐事業費、調査費、資材費、手数料等)は信託会計で経理し、収益の3%を可茂森組の手数料として差し引いた後の利益を毎年度積み立てていく。
森林経営信託契約を結ぶことで、単年度主義の“縛り”などを超えた安定的な事業や経営ができるようになる。2012年度から実施した第1期では、2020年度までの9年間で約126haの間伐や約1万5,000mの作業道開設を実施し、累計で約766万円の収益金を積み立てる実績を上げている。
昨年12月27日に行われた第2期契約の締結報告式で、渡邊町長は、「(第1期が)経営として成り立ったことに感謝する。引き続き堅実な経営をし、二酸化炭素吸収量の上乗せに貢献できるよう頑張って欲しい」と期待を述べ、可児組合長は、「第2期も町有林の財産価値を低下させることなく、森林の多面的機能を発揮できる施業に努力していきたい」と意欲を語った。
(2021年12月27日取材)
(トップ画像=2021年12月27日に第2期契約の締結報告式を行った)
『林政ニュース』編集部
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