来年度開校の“林業大学校”が入学生を募集中

来年度(2022年度)に開校する3つの“林業大学校”が入学生を募集している。それぞれ特色のあるカリキュラムを用意している。

本格開講に向け15名程度を募集──林業アカデミーふくしま

今年度から短期研修を先行実施している「林業アカデミーふくしま」(福島県郡山市)*1は、来年4月の本格開講に向けて研修生を募集している。募集定員は15名程度で、1年間にわたって森林・林業に関する知識や技術を習得し、実習やインターンシップを通じて実践力を養う。受講手数料は年額11万8,800円(教科書代・作業服・保険料等は別途実費負担)。研修修了後1年以内に林業分野に就職した場合は、年間最大142万円の給付金を受けられる支援制度がある。7月26日(月)と8月1日(日)に、郡山市の県林業研究センターで相談会を行う予定。問い合わせ等は、県林業研究センター(TEL024‐945‐5974)へ。

2年制・10名の「森林学科」を新設──山梨県立農林大学校

専門学校の山梨県立農業大学校は、来年度から「農林大学校」に名称変更し、養成科に「森林学科」を新設する。森林学科は、2年制で、定員は10名。年間授業時間は1,200時間を予定している。受験資格は高校生以上で、一般入試と推薦入試がある。年間の授業料は11万8,800円(別途約25万円の経費負担が必要)。

富士川町にある県森林総合研究所などを活用して、高性能林業機械やチェーンソーの操作方法をはじめ、ICTを活用したスマート林業や、製材・合板、木材流通などについても学ぶ予定。同県の県有林はFSC森林認証を取得しており、カリキュラムもグローバルレベルに合わせたものとする。専門的な内容に関しては、森林総合研究所の研究員が講師をつとめる。県の担当者は、「現場で即戦力となる人材を育成し、ゆくゆくは本県の林業経営の中核を担える人材を輩出したい」と話している。問い合わせ等は、県林業振興課(TEL055‐223‐1648)へ。

受講料無料で地域を支える人材育成――南予森林アカデミー

愛媛県の宇和島市、松野町、鬼北町などが一昨年12月に立ち上げた南予森林管理推進センター*2は、来年4月に「南予森林アカデミー」を開講する。CLTを使って今年5月に竣工した南予森林組合の新事務所*3を拠点にして、1年間の研修を行う。初年度は定員5名でスタートし、毎年度1名程度増員をしていく予定。受講料は無料とし、運営財源には各市町村と県に配分される森林環境譲与税を充てる。

研修修了後は、南予地域の森林組合や林業事業体などに就業することが条件。カリキュラムの内容は、林業だけではなく、地域の産業全体を学べるようにし、経営能力のある人材の育成を目指す。問い合わせ等は、同センター(TEL0895‐49‐5083)へ。

*1福島署と塙町が「アカデミーふくしま」にフィールド提供

『林政ニュース』編集部

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