総合デベロッパーの日鉄興和不動産(株)(東京都港区)が東京都目黒区で建設していた木造賃貸マンション「リビオメゾン大岡山」が完成し、3月5日に報道関係者に公開された。同社として初めての大型木造物件で、設計・施工は木造マンション「MOCXION」の実績がある三井ホーム(株)(東京都江東区)が担当した。
岩手県釜石市産のFSC認証材を使用、壁・天井に天然木クロス
「リビオメゾン大岡山」は、地上4階、地下1階で、地上は枠組壁工法、地下はRC(鉄筋コンクリート)造で建設した。1DK~2DKの29戸があり、天然木クロスを壁や天井に用いているほか、岩手県釜石市のFSC認証林から調達したスギやナラをエントランスの壁やインターホン・室名札パネルに使用しており、木材使用量は363.5m3となっている。

「草屋根テラス」で自然植生を育成し、暑さ・寒さ対策を進める
「自然の中に住む新たな体感を五感で感じる」をテーマにしている「リビオメゾン大岡山」の大きな特徴は、建物緑化の新たな試みとして「草屋根テラス」を設置していること。ルーフトップテラスに自然植生が育つようにし、植物の蒸散効果によって天井にこもりがちな暑さの軽減を図り、冬は冷気が直接屋根に触れないようにして室内への影響を小さくする。「草屋根テラス」にはベンチを用意しており、「天気の良い日は富士山を眺めながらくつろげる」(担当者)ようにもなっている。
(2025年3月5日取材)
(トップ画像=「リビオメゾン大岡山」の外観、画像提供:日鉄興和不動産)

『林政ニュース』編集部
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