林野庁と岩手県は、大船渡市で発生した平成以降最大規模の林野火災*1による森林の被害状況を把握するため、上空からのヘリ調査を3月12日に行った。
同市の三陸町綾里小路地区で、樹冠火が発生して樹木が大規模に焼損したと推定される箇所が見つかったほか、谷筋や斜面上部などでも局所的な焼損が確認され、谷筋を火が駆け上ったように見えた。また、樹冠の葉が熱により変色していると推定される箇所や、植栽後間もない造林地とみられる箇所の焼損も確認された。

一方で、地表火も樹木に被害を与えたとみられているが、その範囲などは上空からの調査では確認できなかった。
林野庁と岩手県は、引き続き専門家や消防庁などと連携しながら調査を継続することにしている。
(2025年3月14日取材)
(トップ画像=三陸町綾里小路地区:樹冠火が発生し谷筋から斜面上部にかけて大規模に焼損が発生したと推定される箇所、下部尾根には焼損しなかったものの焦げ茶色や黄色に変色したと推定される樹木が確認された)

『林政ニュース』編集部
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