短絡的な花粉症対策は撤回すべき!──国民森林会議が提言

短絡的な花粉症対策は撤回すべき!──国民森林会議が提言

国民森林会議提言委員会(泉英二委員長)は、2月15日に今年度(2023年度)の提言として、「林野庁の『スギ花粉発生源対策』について─その科学的根拠と政策的根拠を問う─」を発表した。

同委員会では、昨年(2023年)5月30日に公表された花粉症に関する関係閣僚会議による「花粉症対策の全体像」*1について「歓迎する」との認識を示しつつ、林野庁が担当するスギ花粉発生源対策は重大な問題を数多く含んでいるため緊急的に今回の提言をまとめたとしている。

提言は、①スギ花粉発生源対策計画の数値や方法に科学的根拠はあるのか、②スギ花粉発生源対策を支える諸施策に関する検討、③林野庁の政策的問題性について──の3部構成となっており、森林資源のデータが最新のものではないことや、図・表の根拠、計算方法が明らかにされていないことなどを問題視している。

また、林野庁には100年先を見据えた多様な森林づくりを目指す政策があるにも関わらず、短絡的な花粉症対策として皆伐を進めることは木材市場の混乱を招き、日本の森林づくりに致命的な悪影響を及ぼすとして、今回の花粉症対策を撤回すべきであると求めている。提言の全文はこちら

(トップ画像=会誌『国民森林会議』)

『林政ニュース』編集部

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