電力関連装置やなどを取り扱う世界最大級の硝子メーカー・日本ガイシ(株)(愛知県名古屋市、小林茂社長)は、社有林を活用して「林業と養蜂」の振興に取り組む。10月4日に、東濃西部養蜂組合(土岐市、可児康仁組合長)、岐阜県、瑞浪市(水野光二市長)との間で連携促進協定を締結し、「東濃西部養蜂・林業連携推進円卓会議」(以下、「円卓会議」と略)を設置した。
協定の対象となる社有林は瑞浪市にある未利用の里山林で、面積は17ha。円卓会議が中心となって林分の現況調査や活用計画の立案を進め、遊歩道の開設や蜜源となるソヨゴなどを主体とする“蜂蜜の森”づくりを目指す。
円卓会議は、協定を締結した4者に、各分野のプロフェッショナル7者を加えたメンバーで構成し(トップ画像参照)、専門的な知見の共有や実務を担う。今後は、各種研修会や自然観察会なども開催して、地域との交流促進も図る方針。日本ガイシの担当者は、「社有林を開放して、環境や地域の養蜂産業に貢献していきたい」と話している。
行政サイドも林業×養蜂を支援、ソヨゴなどの植生を活かす
岐阜県は、近代養蜂発祥の地として知られる。東濃地域も養蜂が盛んで、林業と養蜂業の連携強化は行政的な課題にもなっている。
同県で今年度(2022年度)から始まった「第4期岐阜県森林づくり基本計画」では、建築・家具用材だけではなく、非木材林産物として利用できる広葉樹の植栽を支援する方針を打ち出している。その中には、蜜源として期待できるトチやハリギリなどが含まれる。また、瑞浪市が2021年度に変更した森林整備計...
『林政ニュース』編集部
1994年の創刊から早30年! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。