吉野石膏(株)(東京都千代田区、須藤永作社長)は、リサイクル石膏を50%以上配合した石膏ボードの新製品「タイガーR50」を8月1日に発売した(7月29日にプレス発表)。
紙と石膏からつくられ、建築物の壁や天井などに使われている石膏ボードは、使用後の再利用が課題になっている。同社によると、2023年に150万t排出された廃石膏ボードは、2060年代には350万tに増加する見通しであり、須藤潮副社長は、「廃石膏ボードのリサイクルは社会的問題であり、弊社の命題でもある」と話している。
同社は、1996年に廃石膏ボードの広域再生利用事業に関する一括指定を受けて、リサイクル事業の全国展開に着手。2023年には、全国各地の工場や配送センターで38万tの廃石膏ボードを回収し、再利用に取り組んでいる。「タイガーR50」は、廃石膏ボードを粉砕し、紙と分離して得られるリサイクル石膏を50%以上使用しており、「エコマーク」の認定を取得している。
なお、同社は、リサイクル石膏の使用比率を100%に高めた「タイガーR100」を年内に発売することも計画している。
(2024年7月29日取材)
(トップ画像=「タイガーR50」のサイズは3×6版の9.5mmと12.5mm)
『林政ニュース』編集部
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