「木育」の推進が重点課題に浮上、自民党の林政対策委員会が検討進める

全国 森林教育・木育

木との触れ合いを通じて森林の役割や環境保全の意義などを学ぶ「木育」が林政推進上の重点課題に浮上してきた。自民党の林政対策委員会(田野瀬太道委員長)が「木育」の推進に向けた検討作業を進めており、その成果を6月に閣議決定する新しい森林・林業基本計画や来年度(2027年度)予算要求などに反映することにしている。2004年に北海道で始まった「木育」は、草の根的に全国的な広がりをみせており、林業や木材産業の認知度アップや関係者の増加につながると期待されている。

先進事例を活かし、新しい森林・林業基本計画などに反映

自民党の林政対策委員会では、簗和生委員長代理が中心となって、「木育」に関する議論を重ねている。3月3日には、各地でおもちゃ美術館を立ち上げている特定非営利活動法人芸術と遊び創造協会(東京都新宿区)、続いて3月12日には、「ぎふ木遊館」(岐阜市)などを運営している岐阜県と、「すごいぞ!ま木っこプロジェクト‼」を実践している横浜市立万騎が原小学校(神奈川県)の関係者からヒアリングを行い、現場で求められていることなどを探った。

2021年に閣議決定した現行の森林・林業基本計画では、木材利用に関する消費者等の理解醸成の一環として「『木育』等を推進する」と触れるだけにとどまっている。だが、新しい森林・林業基本計画では、「住宅メーカー等の行動変容にもつながる消費者の理解醸成に向け、心身面に与える効果を整理・発信するとともに、木の良さや利用の意義を学ぶ木育を推進する」と記述を充実させる方向となっている。

農業の分野では、明治時代に起源を持つとされる「食育」の普及が進められており、2005年には食育基本法が制定され、相応の予算措置も行われている。林業の分野でも、「木育」を通じて未来の消費者を育てるなど、裾野の広がりを図っていくことが重要な政策課題になってきている。

(2026年3月3日・12日取材)

(トップ画像=「ぎふ木遊館」は年間に5万人以上が利用している)

『林政ニュース』編集部

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