造作家具にもなる“見える”制震装置「ビルアンド」を開発・発売

福岡県 家具・木工品等製造業

福岡県の京築ヒノキを使った制震装置「ビルアンド」が開発され、江戸川木材工業(株)(東京都江東区)が1月から販売している。揺れを抑える制震ダンパーを「見える化」し、造り付け家具としても使えるようにしているのが特長だ。

「ビルアンド」は、西日本工業大学(福岡県京都郡苅田町)の石垣充・デザイン学部建築学科教授と日立Astemoアステモ)(株)(東京都千代田区)及び江戸川木材工業が共同開発した製品で、特許を取得している。

従来の制震装置は壁の内側に隠れるように設置するため、施主にとっては取り付け工事の手間や費用が負担になっていた。「ビルアンド」は、柱部分にビスで取り付けるだけでよく、設置コストを大幅に軽減できる。また、柱と連続する壁を造作家具として仕上げ、収納棚やワインラックなど多目的に利用できるようにした。石垣教授は、制震ダンパーをあえて外に出した狙いについて、「神社のお守りのように制震装置が見えることで安堵感につながると考えた」と話している。家具部分は(株)丸仙工業(福岡県柳川市)が製作しており、これから製品のバリエーションを増やしていくことを計画している。

京築地域の関係者が結集し「ちくらす」プロジェクトを推進

京築ヒノキの産地である福岡県京築地域では、2015年に地元自治体と森林組合、県、森林管理署らが「京築地区森林・林業推進協議会」を設立。西日本工業大学、西南女学院大学と連携し「京築のヒノキと暮らすプロジェクト(略称:ちくらす)」を展開しており、石垣教授も主要メンバーとして活動に協力している。今後も多様な関係者の参画を得ながら商品開発などを進めていくことにしている。

(2021年2月20日取材)

(トップ画像=制震ダンパー(左端)と壁が一体化した「ビルアンド」)

『林政ニュース』編集部

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