60回目となる今年度(2021年度)の農林水産祭の受賞者が10月6日に農林水産省と日本農林漁業振興会から発表された。林産部門の天皇杯(最優秀賞)は、和歌山県田辺市の山長林業(株)・(株)山長商店(榎本長治代表)が受賞。また、内閣総理大臣賞には全国山林種苗協同組合連合会理事長の大森茂男氏(岩手県二戸市)、日本農林漁業振興会会長賞には複合的林業経営を行っている杉本英夫・淑美夫妻(福井県福井市)が選ばれた。表彰式は11月23日(火)に東京都渋谷区の明治神宮会館で行われる。
天皇杯に輝いた山長林業・山長商店は、山林経営から製材、プレカット加工まで一気通貫型で行っている100年企業。とくに、高品質な紀州ムク(無垢)材の安定供給体制を構築していることが高く評価された。山林経営では、約6,000haの所有林を中核に、周辺の小規模所有者と共同で森林経営計画を樹立することで約1万2,000haの森林を経営・管理。林業機械化では、架線集材の無線化・自動化につながる油圧式集材機の開発などに先駆的に取り組んでいる。また、無背割りの高温蒸気乾燥技術を導入して、JAS規格と厳しい自社基準をクリアした高品質のプレカットムク材を首都圏の工務店に直接供給。今年(2021年)に入ってからも、小曲がり材や虫害材を有効活用する新工場を稼働させたほか、大型パネルの受託製造も検討するなど、加工体制の拡充にも力を入れている。
(2021年10月6日取材)
(トップ画像=榎本長治代表)
『林政ニュース』編集部
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