宮崎県森林林業協会(星原透会長)と台湾の台中市木材商業同業公會(許吉本理事長)は、10月3日に木材利用や木育の促進などを目的とした協定を結んだ。同日、台中市政府庁舎で協定締結式を行い、宮崎県の長倉佐知子・環境森林部長と台中市の張峯源・経済発展局長が立ち会って官民連携で取り組む方針を確認した。
宮崎県は、県産木製品の台湾輸出に力を入れており、昨年(2024年)12月には台中市との間で友好交流協定を締結するなど、交流を深めている。輸出業務の窓口役は、今年(2025年)4月から宮崎県森林林業協会が担当しており、6月には台湾の市場調査などを行った。
10月3日の協定締結式で挨拶した星原会長は、「技術交流や木育活動などを通じて二国間経済貿易の新たな機会を創出したい」と期待を述べ、許理事長は、「両団体の取り組みを地域にも発信して宮崎県の木材を台湾全土に広げたい」と抱負を語った。
翌4日には、台中市の魯班文化館で木育ワークショップを実施し、宮崎県の森林・林業を紹介する紙芝居やヒノキのカスタネットづくりなどを行った。

12月5~7日には、台中市で木材利用促進セミナーなどを開催する準備も進めている。担当者は、「木は腐るとかシロアリに弱いといった不安を払拭して、宮崎県産材を使った木造住宅を台湾で増やしていきたい」と話している。
(2025年10月3日取材)
(トップ画像=台中市政府庁舎で協定締結式を行った、画像提供:宮崎県森林林業協会)
『林政ニュース』編集部
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