創業75年目を迎えている大手木材商社のナイス(株)(神奈川県横浜市、津戸裕徳社長)は、9月3・4日にパシフィコ横浜(同市)で「木と暮らしの博覧会」を開催した。2日間の来場者は約7,900人に達し、昨年(2024年)の同博覧会を約750人上回った。
会場のエントランス部分に「国産材・木質化・提案」コーナーと「木材販売・プレカット」コーナーを設置し、“木”を前面に押し出す中で、様々な製品やサービスを紹介し、ビジネスマッチングも行った。
昨年4月に社長に就任した津戸裕徳氏は、「業界や部署間などの垣根を超えてコラボレーションを進める」方針を掲げており、同社と関係する企業や自治体などの出展も目立った。
「国産材・木質化・提案」コーナーで一際注目を集めたのは、圧密木材の「Gywood(ギュッド)」を活用した製品群。昨年からラインナップを増やしており、オフィス家具メーカー・コクヨ(株)や3大家具産地の1つである旭川家具、木製扉メーカー・(株)イマガワなどとのコラボ製品や、テーブルなどから音楽を流せる音響建材「木音(KION)」などを並べた。

「木材販売・プレカット」コーナーでは、各メーカーや自治体のブースを取り囲むように配置し、住宅・不動産の相談コーナーも隣接させて、交流や提案活動の促進を図った。
同コーナーの一角には大倉工業(株)(香川県丸亀市)との協業で開発したスギ・ヒノキのハイブリッド集成材(横架材)のサンプルも展示した。ハイブリッド集成材の材料となる板材(ラミナ)を製造する工場は今年(2025年)4月24日に竣工式を行っており、製品供給に向けて大倉工業サイドの新工場竣工と本格稼働を待つ段階になっている。

(2025年9月3・4日取材)
(トップ画像=「Gywood」とコラボした製品が並ぶ「国産材・木質化・提案」コーナー)
『林政ニュース』編集部
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