遠野市の森林調査でバイオ燃料「サステオ」使用─アジア航測

東北地方 岩手県 木質バイオマス

遠野市の森林調査でバイオ燃料「サステオ」使用─アジア航測

アジア航測(株)(東京都新宿区、畠山仁社長)は、(株)ユーグレナ(東京都港区、出雲充社長)が製造・販売するバイオ燃料「サステオ」を使って、岩手県遠野市から受託した森林の航空測量を7月31日に実施した。上空から行う森林調査では、使用する航空機などの燃料を化石由来の燃料から切り替えて、二酸化炭素(CO2)の排出を削減することが課題になっている。「サステオ」は、原料に使用済み食用油とミドリムシ(微細藻類ユーグレナ)由来の油脂を使ったカーボンニュートラルな燃料として注目されている。「サステオ」の利用が広がれば、森林のCO2吸収量などを調べる航空測量事業全体が脱炭素化されることになる。

「サステオ」を給油する様子

アジア航測は、6機の自社航空機を使って航空測量事業などを行っている。これまで3月17日と6月23日に「サステオ」を使ったフライトを行って、給油・点検等の作業手順や安全管理に関するオペレーションを確認してきた。これを踏まえ、遠野市から受託した森林測量業務で「サステオ」を初めて事業ベースで採用した。今後も「サステオ」の使用を検討し、長期的にはすべての受託業務でコンスタントに利用することを目指している。「サステオ」は、化石由来の燃料と比べて10倍程度の高価格となっているが、2025年には商業プラントが稼働してコストダウンが進む見通しとなっている。

(2022年7月31日取材)

(トップ画像=「サステオ」を使用したフライト)

『林政ニュース』編集部

1994年の創刊から早30年! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。

この記事はフリー会員記事(631文字)です。
フリー会員になると続きをお読みいただけます。
詳しくは下記会員プランについてをご参照ください。