やっちゃえ!エコぽ!宍粟市が「森林環境ポイント事業」開始

やっちゃえ!エコぽ!宍粟市が「森林環境ポイント事業」開始

兵庫県の宍粟市は、来年度(2024年度)から新たに「森林環境ポイント事業」を始める。森林整備や省エネ活動に取り組んだ市民にポイントを付与し、貯まったポイントは賞品と交換できるようにして、森づくりや環境問題に関する意識と意欲の向上を促す。初年度の事業費は約270万円を予定しており、財源には主に森林環境譲与税を活用する。

新たにスタートする「森林環境ポイント事業」は、「やっちゃえ!エコぽ!」のキャッチフレーズとともに、市民に幅広く参加を呼びかける。応募資格は宍粟市に住民登録のある18歳以上の人で、申し込みはスマホ・タブレット・パソコンで行うようにし、紙による申請を受け付けないことで資源保護や省力化などを図る。第1期の応募期間は、4月1日から来年(2025年)2月28日まで。

森林関係の付与ポイント数はのように定めており、森林セラピー体験や森林ボランティア活動などをすると、森林環境ポイント「エコぽ!」が付与される。貯まった「エコぽ!」は、ポイント数に応じて、賞品(宍粟市ふるさと納税返礼品)と交換できる。「エコぽ!」3,000ポイント=ふるさと納税1万円で換算し、4月から5月末までに申し込んだ人には500ポイントを付与するスタートアップキャンペーンも行う。

市有林のCO2吸収量をクレジット化し販売へ、第1弾を登録

宍粟市は、約4,000haの直営市有林を保有しており、搬出間伐などを行って自立的な経営・管理を進めている。その一環として、国のJ-クレジット制度*1*2に基づいて市有林が吸収している二酸化炭素(CO2)量を販売することを計画しており、第1弾として1月26日に千草町西河内の市有林(308.14ha)を対象にしたプロジェクト計画書が同制度に登録された。来年度から現地でCO2吸収量を算定する調査を進め、認証された吸収量をJ-クレジットとして販売し、売却益は森林整備事業などに活用する予定だ。なお、森林に関するプロジェクト登録は兵庫県内では4例目、自治体としては県内初となっている。

(2024年3月10日取材)

(トップ画像=「エコぽ!」への参加を呼びかけるチラシ)

『林政ニュース』編集部

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