東京都江東区にできた“木づかい”の新名所「豊洲 千客万来」を3月4日に自民党の森林(もり)を活かす都市(まち)の木造化推進議員連盟*1のメンバーが視察した。
豊洲市場に隣接して2月1日にオープンした「千客万来」は、江戸の雰囲気の中でグルメや温泉を堪能できるニュースポットとして賑わいをみせている。とくに、約70の飲食店が集まる地上3階・地下1階の「食楽棟(豊洲場外 江戸前市場)」は、2階と3階が木造エリア(延床面積5,300m2)となっており、多摩産材などが約1,000m3使用されている。施主は万葉倶楽部(株)、設計は(株)シェルター建築設計事務所が担当した。
3月4日の現地視察では、(株)シェルター会長の木村一義氏*2*3が「食楽棟」完成までの経緯を説明。2016年3月にプロポーザル方式で東京都に採択され、建築計画がスタートしたものの、豊洲市場の地下水汚染問題によって中断を余儀なくされ、約2年の歳月が流れて2020年から事業がリスタート。その後も、コロナ禍や建築資材の高騰などに見舞われ、「様々な難題を乗り越えてきた」(木村氏)と振り返った。
視察メンバーは、約1時間をかけて「食楽棟」を巡り、各所で国産材が使用されていることを確認。1時間耐火仕様の「CОOL WOOD」を用いることで、都市部の防火地域でも木造施設を増やせることなどを学んだ。
視察の途中、高額で話題となっている1万8,000円の「うに丼」の看板を前にして、一同目を丸くする場面もあった。
(トップ画像=「千客万来」の豊洲目抜き大通り、画像提供=シェルター)
『林政ニュース』編集部
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