第61回天皇杯に渡邊定元氏、1,000万円の森林づくりを推進

第61回天皇杯に渡邊定元氏、1,000万円の森林づくりを推進

61回目となる今年度(2022年度)の農林水産祭(農林水産省と日本農林漁業振興会の共催)の受賞者が10月5日に発表され、林産部門の天皇杯(最優秀賞)は、静岡県富士宮市の渡邊定元氏が選ばれた。また、内閣総理大臣賞は宮崎県宮崎市の長倉良守氏、日本農林漁業振興会会長賞は「女性の活躍」部門の該当者として熊本県南小国町の穴井里奈氏が受賞した。表彰式は11月23日(水)に東京都渋谷区の明治神宮会館で行われる。

天皇杯を受賞した渡邊氏(88歳)は、林野庁職員や東京大学教授などを経て、1994年に(株)白糸植物園(富士宮市)を設立した。自身の研究成果をもとに、防災水源涵養路網を整備し、中層間伐を繰り返して継続的に収益を得ながら、林齢150年生の森林でha当たり1,000万円の資産価値を目指す「持続的経営林づくり」に取り組んでいる。これまでに地域の森林所有者と1,000ha余に及ぶ受託契約を結び、森林経営計画に基づいた施業を行って数千万円の間伐収益を還元してきた。今後は、森林経営計画の対象林を1,400ha以上に拡大することを目指している。一方で、NPO法人富士山自然の森づくりなどで技術指導を行うなど、森林ボランティアの育成にも尽力している。

(2022年10月5日取材)

『林政ニュース』編集部

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