非住宅分野で木材需要喚起を!林野庁が中央45団体に通知を発出

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非住宅分野で木材需要喚起を!林野庁が中央45団体に通知を発出

林野庁は、住宅・木材関係の全国団体に対して、非住宅分野での木材利用促進を呼びかける通知を8月1日付けで発出した。新設住宅着工戸数が減少していることを踏まえ、非住宅分野で木材需要を喚起することが急務との認識を改めて示し、関係予算の確保や公共建築物の木造・木質化などを当面の重点課題にあげた。

通知は、木材産業課長と木材利用課長の連名で、全国木材組合連合会や住宅生産団体連合会など45の中央団体に送った。非住宅分野で木材需要を創出するためには、①JAS構造材の活用、②建築物木材利用促進協定の締結拡大、③木造・木質化支援事業コンシェルジュの活用──などに取り組む必要があると強調。とくに、①JAS構造材に関しては、林野庁補助事業を利用して3か年目標を設定した「JAS構造材活用宣言事業者」と「都市木利用拡大宣言事業者」が市場開拓の中核になると位置づけ、青山豊久・林野庁長官からの期待のメッセージを添えた。両「宣言事業者」は、2023年度末時点で2,148社に達している。

林野庁が異例ともいえる通知を出した背景には、人口減などで既存の住宅市場の縮小が“構造化”していることがある。住宅着工減の長期化は、各地の木材業者や工務店などの経営を蝕んでおり、地域事情に即した木材の新たな活用法と収益確保策を見出すことが必要になっている。

(2024年8月1日取材)

(トップ画像=青山豊久・林野庁長官からのメッセージ)

『林政ニュース』編集部

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