長野県林業公社(長野市)と(株)八十二銀行(同)は、森林整備を通じて生み出される「J-クレジット」(森林吸収クレジット)の活用で連携することにした。同公社は、約1万7,000haの民有林を管理しており、国のJ-クレジット制度*1に基づいて森林の二酸化炭素(CO2)吸収量をクレジット化して販売することにしている。3月15日には、2021年度に間伐等を行った144haから創出した791tが初めて「J-クレジット」として認証され、同公社は1t当たり1万5,000円で販売を始めた。八十二銀行は、初認証された791tの一部を率先して購入するとともに、「J-クレジット」を顧客に紹介するなど販路拡大で協力していく業務提携を同公社との間で結んだ。購入した「J-クレジット」は、企業等のCO2排出量と相殺するカーボン・オフセットに利用できる。
同公社は、2028年度までに約4万5,000tの「J-クレジット」創出を計画しており、販売収入で森林整備を促進することにしている。購入方法などに関する問い合わせ等は、同公社(☎026-228-7211)へ。
(2023年4月13日取材)
(トップ画像=4月13日に長野県庁で購入証の贈呈式を行い、長野県林業公社理事長の関昇一郎氏(右)から八十二銀行常務執行役員の吉村繁氏に購入証が手渡された)
『林政ニュース』編集部
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