今後5年をメドに改質リグニンを商用生産、1,000t規模目指す

全国 木質バイオマス 研究

今後5年をメドに改質リグニンを商用生産、1,000t規模目指す

スギを使った新素材「改質リグニン」*1*2を本格的に社会実装するための方向性と重点課題が初めて示された。林野庁が設置していた「改質リグニンの今後の展開に向けた勉強会」(学識経験者で構成)が検討成果をとりまとめ、4月10日にウェブサイトで公開した。

改質リグニンの生産拠点としては、茨城県つくば市の森林研究・整備機構森林総合研究所に年間1tクラスのベンチプラント、同県常陸太田市には同100t規模の実証プラント*3ができている。

だが、同勉強会は、石油プラスチックなどに代替していくためには、「改質リグニンの安定供給と製造工程の更なる低コスト化が必要」と指摘し、大規模な製造技術を実証・確立した上で、「今後5年間を目途に商用生産を開始」するとの目標を設定した。「大規模」の目安は、「年間1,000t程度」(担当の技術開発推進室)としている。 併せて、競争優位性を発揮できる用途開発や、環境適合性を客観的に評価できる手法の開発、副産物利用の推進などを課題にあげ、改質リグニンならではのマーケットを創出すべきとしている。

(2024年4月10日取材)

(トップ画像=優先的に改質リグニンの導入を目指す分野)

『林政ニュース』編集部

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