(後編)日本のエネルギーインフラを支える東京燃料林産【遠藤日雄の新春対論】

関東地方 東京都 木炭 特用林産

(後編)日本のエネルギーインフラを支える東京燃料林産【遠藤日雄の新春対論】

前編*1からつづく)木炭と薪を“起点”として時代のニーズに応えながらビジネス領域を広げてきた東京燃料林産(株)(東京都千代田区神田錦町)*2は、100年企業に向けた新たな取り組みとして、森林・林業との関わりを一段と強めようとしている。その背景には何があり、どのような将来ビジョンを描いているのか。同社の廣瀬直之・代表取締役社長と遠藤日雄・NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長との対論は、憂いと希望を交えながら、さらに熱を帯びていく。

黒炭と白炭では製法もユーザーもマーケットも産地も異なる

遠藤理事長

7年ごとに薪ブームが到来しているとは知らなかった。木炭にも根強いニーズがあるということだが、どうやって需要に応えているのか、問屋ビジネスの実情を教えて欲しい。

廣瀬社長

私共は、黒炭問屋、白炭問屋という言い方をする。弊社は、黒炭問屋として成長してきた。黒炭は、炭窯に入れた木材を400~800℃の温度で燃やし、密閉したまま徐々に空気を減らしていって消火し、自然冷却...

遠藤日雄(えんどう・くさお)

NPO法人活木活木(いきいき)森ネットワーク理事長 1949(昭和24)年7月4日、北海道函館市生まれ。 九州大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士(九州大学)。専門は森林政策学。 農林水産省森林総合研究所東北支所・経営研究室長、同森林総合研究所(筑波研究学園都市)経営組織研究室長、(独)森林総合研究所・林業経営/政策研究領域チーム長、鹿児島大学教授を経て現在に至る。 2006年3月から隔週刊『林政ニュース』(日本林業調査会(J-FIC)発行)で「遠藤日雄のルポ&対論」を一度も休まず連載中。 『「第3次ウッドショック」は何をもたらしたのか』(全国林業改良普及協会発行)、『木づかい新時代』(日本林業調査会(J-FIC)発行)など著書多数。

この記事は有料記事(238文字)です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
詳しくは下記会員プランについてをご参照ください。