高知県が運営している「環境不動産」制度で新たに2つの物件が認定された。県木材産業振興課によると、今年度(2026年度)も2件程度の認定を予定しており、建築物の木造・木質化を後押しする新たな取り組みが軌道に乗ってきている。
同県が2023年度に全国で初めて制度化した「環境不動産」は、非住宅建築物や中高層住宅で一定以上の木材を使用し、県の独自基準やCASBEE評価基準などを満たすことで、脱炭素化や地場産業の振興などへの貢献度が高いと評価された物件のこと。認定されると、容積率の緩和や不動産取得税の免除といった優遇措置が適用される*1。
「環境不動産」の第1号には、(株)響建設(高知市)がいの町内で建設した木造4階建て賃貸住宅が昨年(2025年)3月28日に認定された*2。
これに続き、今年(2026年)の3月27日には、八潮商事(株)(高知市)が高知市内で建てた木造3階建てのオフィスビル「LIVORTビル」が第2号物件に認められた。延べ面積が889.20m2の同ビルは、高強度・大径木といった高知県産材の特徴を活かした都市木造建築物のモデルになっている。県産材使用量は168.12m3で、このうち35.42m3はCLTとして用いている。

さらに、3月31日には、北川村内で竣工した高知東部森林組合事務所が第3号物件に認定された。木造平屋建てで延べ面積360m2の同事務所は、ヒノキを使った事務所とスギを用いた会議室の2つの空間から構成されており、使用木材のすべてを北川村内で調達した。県産材使用量は95.58m3(うちCLTが17.39m3)となっている。
(2026年3月31日取材)
(トップ画像=LIVORTビルの外観、画像提供:高知県)
『林政ニュース』編集部
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