ツキ板のプロが集結した「第36回全国優良ツキ板展示大会」で、一際ユニークな輝きを放っていたのが(有)森ウッド(岐阜市)だ。
同社は、タモやウォールナットなどの“売れ筋”はあえて前面に出さず、クスノキやトチノキ、ポプラなどの逸品や珍品を取り揃えた。コブ(瘤)を付けたままのツキ板なども展示。同社取締役の森重之氏は、「うちは変化球でやってますから」と笑うが、独自の品揃えを成り立たせている原木の調達力と加工・販売力は業界内でも一目置かれている。

同社が出品した「ポプラコブ(板目)」は、審査委員特別賞に選ばれた。「内装用に個性のある天然材料を求める設計者などが増えている」と森氏は言い、「家具用にはトチノキなど色の白いものが好まれ始めている」とも口にした。ツキ板に関わる最新トレンドを知るには、同社の動向を追うことが近道になっている。
(2021年11月9日取材)
(トップ画像=審査委員特別賞を受賞した「ポプラコブ(板目)」)
『林政ニュース』編集部
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