北海道内外からアカエゾマツのプロフェッショナルが集う「第11回アカエゾマツサミット in 弟子屈・川湯」(主催=アカエゾマツサミット川湯実行委員会)が9月6・7日に弟子屈町で開催され、初日のシンポジウムに50名、2日目のガイドウォークには20名が参加した。
同サミットは、Pine Grace(北海道江別市、横田博代表理事)が2016年から実施しており、11回目となった今回は、「森の恵みを食す」をテーマに、森林資源と食の連携に焦点を当てて行った。
開催にあたって同町の徳永哲雄町長も駆けつけ、「地域の資源であるアカエゾマツの振興を図っていきたい」と抱負を語った。
シンポジウムでは、日本草木研究所(東京都目黒区)の古谷知華代表が「山を食べる、おいしい新経済循環。」と題して基調講演し、会場内では同研究所が考案したアカエゾマツの新芽のハチミツ漬けをヨーグルトにかけた試食も行われた。
パネルディスカッションでは、非木材林産物が世界で年間約12.9兆円規模の巨大市場を形成していることが報告される一方、その多くが自家消費にとどまっており、伸び代のある市場を形成できるとの認識を共有した。
また、アカエゾマツの精油などは、原料に林地残材を利用しており、森林整備を進める上でもその利用促進が重要であることが指摘された。

同サミットは今後も継続して開催することにしており、新たな技術開発やニュービジネスの創出などにつながることが期待されている。
(2025年9月6・7日取材)
(トップ画像=パネルディスカッションを通じて最新情報を共有した)
『林政ニュース』編集部
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