国産のスギを原料とする2×4材を米国で構造材として使用するために必要な設計強度が4月4日付けで米国製材規格委員会(ALSC、American Lumber Standard Committee, Inc.)から認可された。昨年(2024年)の4月には国産ヒノキの2×4材について、同じくALSCが設計強度を認めており*1、これで国産針葉樹の主要樹種であるスギ、ヒノキを使った2×4材を米国に輸出する基本的な条件が整った。
海外市場を開拓する「品目団体」に認定されている日本木材輸出振興協会(東京都文京区)が5月22日に発表した。
同協会は、米国のオレゴン州立大学及び森林総合研究所(茨城県つくば市)の協力を得て、国産スギ2×4材に関する試験を全国木材検査・研究協会(東京都千代田区)に委託して実施してきた。そのデータ等をALSCが確認し、設計強度を認可した。関係者によると、「カナダ産SPFの2×4材などと遜色ない数値になっている」。
なお、これからスギ・ヒノキ2×4材の輸出を拡大していくためには、PLIB(pacific lumber inspection bureau)など米国の検査機関が構造材としての格付けをすることが必要なため、同協会は今年度(2025年度)、米国における格付け制度についての調査を行うことにしている。
(2025年5月22日取材)
(トップ画像=国産スギ2×4材の設計強度)
『林政ニュース』編集部
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