日本を代表する木炭・薪問屋である東京燃料林産(株)(東京都千代田区、廣瀬直之・代表取締役社長)の代表として事業伸長を牽引し、昨年(2024(令和6)年)12月30日に死去した廣瀬元夫氏の足跡を偲ぶ「お別れの会」が4月14日に東京都千代田区の帝国ホテルで行われた。

廣瀬元夫氏は、同社の創業者で参議院議員でもあった廣瀬與兵衛氏の四男として、1931(昭和6)年9月4日に千代田区神田錦町で生まれた。
青年時代からクラシック音楽やオペラ、能、常磐津などを嗜み、成蹊大学政治経済学部を卒業後、埼玉銀行(現りそな銀行)や東京都燃料信用協同組合(後の東京信用組合)での勤務を経て、1974(昭和49)年から同社の経営に携わり、1994(平成6)年から2022(令和4)年まで代表取締役会長として社業の発展を支えた。
一方でこの間、東京簡易裁判所民事調停委員、公益社団法人神田法人会会長、一般社団法人日本燃料協会会長、神田明神氏子総代、東京商工会議所常議員などの要職を歴任し、2008(平成20)年には旭日小綬章を受章した。
典型的な神田っ子であり、「五月の鯉の吹き流し(口は悪いが腹蔵が無い)」と評され、遺族は、「優しく思いやりのある一方、曲がったことが大嫌いで几帳面な性格でありました」と、在りし日の姿を振り返る。
業界や地域社会を中心とした幅広い人脈を反映して、「お別れの会」には約500人が参列した。
(2025年4月14日取材)
(トップ画像=廣瀬元夫氏の遺影)
『林政ニュース』編集部
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