滋賀県が県産材の供給力強化に向けた取り組みを強化している。3月15日に「滋賀県県産材の利用の促進に関する条例」を制定して3月22日に公布・施行するとともに、4月1日付けで琵琶湖環境部内に「びわ湖材流通推進課」を新設した。
同県が新たに定めた条例は、他の府県がつくっている木材利用促進条例と同様の内容で、全国では27番目となった。
同県の条例は全20条からなり、県産材の利用を進める目的や基本理念を示した上で、県や林業・木材産業事業者、森林所有者、県民らの責務と役割などを規定。県は、基本計画を策定し、これに基づいて加工・流通体制の整備や、民間建築物における県産材の利用の促進、新製品等の研究開発、人材の確保・育成などに取り組むことにしている。
3課体制に拡充し予算40億円、エリートツリーや木育拠点整備などに取り組む
県産材利用促進の“実行部隊”となる「びわ湖材流通推進課」は、①びわ湖材利用、②団体指導、③普及指導の3つの係からなり、県産材の生産から加工・流通、製品利用に至るプロセスを一体的に強化することを目指す。
同県の林務関係部局は、昨年度(2022年度)までは森林政策課と森林保全課の2課体制だったが、「びわ湖材流通推進課」の新設によって3課体制に拡充された。
今年度(2023年度)は、3課あわせて約40億円の予算を確保しており、従来からの施策・事業に加えて、エリートツリー等の種子生産や架線による集材・搬出の支援などを新たに助成対象に加えた。また、野洲市にある「...
『林政ニュース』編集部
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