日本合板工業組合連合会(井上篤博会長)は、5月12日に東京都内で通常総会を開催し、役員の改選を行って会長の井上氏と副会長の野田四郎氏、内藤和行氏、又賀航一氏をはじめ全理事を再任した。任期は2年。
議事では所定の議案を原案どおり承認し、超厚合板(CLP)の製品開発や、新築・リフォーム、非住宅建築物、フローリング、コンクリート型枠などでの販路開拓を通じて国産材の需要拡大を図る方針を確認した。政府が6月に閣議決定する新しい森林・林業基本計画では、合板用の国産材利用量を現状(2024年実績)の400万m3から2035年には600万m3に増やす目標を掲げており*1、これを達成することが合板業界全体のテーマになる。また、原木の確保では早生樹や未利用広葉樹などの活用を進め、環境対策に関しては建築物LCA制度への対応を重点課題に据えた。
総会後に記者会見に応じた井上会長らは、イラン情勢の悪化に伴って合板の生産に不可欠な接着剤に供給不安が生じている問題*2について所見を述べた。
野田副会長は、「4月段階で一部の地域では接着剤の供給量が1~2割制限されているとの話は聞いているが、低操業の時期でもあり、5月も稼働日数が少ないので、(全体的に)供給は続いている」とした上で、「先々については不透明であり、すでに調達コストの上昇が一部で始まっている。低操業の中で何とかつないでいるのが実態」と話した。
また、内藤副会長は、「燃料や資材などを含めたコストアップを販売価格等に転嫁して安定供給を図ることが最も重要であり、行政サイドからもそのような指導をいただいている」と語った。
井上会長は、「政府がサプライチェーンの多様化に取り組んでいる中で、合板業界としては、接着剤を石油由来から木材由来のものに切り替えていく必要がある。木材成分の1つであるリグニンを活用して100%自給できるようにしたい」との方向性を示した。
(2026年5月12日取材)
(トップ画像=記者会見で挨拶する井上会長(中央)と野田副会長(左)、内藤副会長(右))
『林政ニュース』編集部
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