出雲市で「伐採・搬出・再造林ガイドラインサミット」開催

島根県 造林・育林 業界団体

島根県と関連団体は、11月6日に出雲市のラピタウエディングパレスで「循環型林業推進全国大会」を開催した。同大会は、2017年から行われている「伐採・搬出・再造林ガイドラインサミット」の第4回を兼ねて実施され、同ガイドラインの全国的な普及を目指す連絡会議の第2回発起人会も併せて開催。来年(2022年)の春に東京都内で第5回サミットを開き、連絡会議の正式発足を目指すことにした。

来春に東京でサミット開き、連絡会議正式発足へ

来賓として挨拶した天羽隆・林野庁長官は、「倫理観と実行力のある皆さんの活動に期待したい」と述べ、基調講演を行った寺岡行雄・鹿児島大学教授は、伐採・造林の一貫作業など低コスト林業の実現に向けた取り組みを急ぐべきと強調した。また、島根県農林水産部森林整備課の高橋誠・森林計画グループリーダーは、伐採者と造林者が協定を結んで再造林を促す同県の制度などを紹介した。

事例発表では、伸和産業(株)(島根県益田市)の青山静佳・常務取締役が地域の森林組合と連携して再造林の実績を高めていることを報告。ノースジャパン素材流通協同組合(岩手県盛岡市)の一条克也・参与兼経営企画管理部長は、「責任ある素材生産事業体認証制度(CRL)」などによって伐採・造林業者の社会的地位向上を図るべきと訴えた。  

同大会に先立って行われた「伐採・搬出・再造林ガイドライン連絡会議」の第2回発起人会議には、オンラインを含めて約30名が出席。昨年(2020年)9月の準備会における議論などを踏まえ、来年春の正式設立を目指して全国の素材生産業者らが結束していく方針を確認した。今後は、ガイドラインをマニュアル化して全国普及のペースを高めるとともに、一般市民へのアピールや行政への提言活動などを活発化させることにしている。

(2021年11月6日取材)

(トップ画像=全国から約190名の関係者が参加した)

『林政ニュース』編集部

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