「一社一山」を提唱する(株)モリアゲ(東京都港区)*1と「フォレストジン」などを販売している日本草木研究所(東京都目黒区)*2は、利用の進んでいない広葉樹や特用林産物を「森林に眠る宝」と呼び、需要創出に取り組んでいる。
第1弾として商品化を目指しているのは、ネコが好むマタタビ。マタタビは新潟県や和歌山県で採取されていたが、両県の取り子のまとめ役が閉業したことで供給が滞っており、ペットフードメーカなどからのニーズが高まっている。モリアゲの長野麻子氏は、「需要はあるので各地の林業家と連携して第2の収入にし、いずれは世界のペット市場に打って出たい」と言い、日本草木研究所の古谷知華氏は、「来年から栽培を始めて事業量を安定化させたい」と話す。 今後は、キハダ、アオモジ、ネズミサシ、サンショウなどの商品化も試みることにしている。
(2024年11月20日取材)
(トップ画像=ペットフードの原料になるマタタビの虫癭果(ちゅうえいか)、放置林の林縁部や沢沿いで多く採取される、画像提供:モリアゲ)
『林政ニュース』編集部
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