川崎駅前に地域材を活かした「パークレット」オープン

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川崎駅前に地域材を活かした「パークレット」オープン

神奈川県の川崎駅前で、地域材を活用した「社会実験」が10月19日にスタートした。7月1日に市制100周年を迎えた川崎市*1が「全国都市緑化かわさきフェア」の一環として、市役所通りの歩道の一部をパークレット用のスペースとして開放。公募に応じた木材・造園関連企業や建築設計事務所、教育機関がムク(無垢)材や合板、集成材、CLT、LVL等を使って、休憩所や東屋(四阿)、待ち合わせスポット、ベンチ、オブジェなどをつくり、無料で利用・観覧できるようにした。約100mに及ぶパークレット全体に木製プランターを配置して様々な花を飾り、憩いと賑わいを創り出している。

新たな発想で憩いと賑わいを創出、11月17日まで開催中

米国のサンフランシスコが発祥と言われるパークレットは、車道や歩道を転用してつくる公共空間で、地域活性化や地方創生につながる新手法としても注目されている。

川崎市のパークレットは、11月17日(日)まで30日間開催した後、来年(2025年)3月22日(土)から4月13日(日)まで再度行うことが決まっている。

一般流通している集成材(プレカット材)でつくった東屋(四阿)
CLTを使ったオブジェ、鋭角的なデザインが印象的
ベンチに乾燥した薪をストックできるアイディア製品も展示している

八木敦司リーダー「地方創生、『ほこみち』に通じる」

パークレットのプロジェクトリーダーをつとめる(株)スタジオ・クハラ・ヤギの八木敦司・代表取締役は、「従来からの業界の枠にとらわれない新しい“つながり”ができてきた。パークレットのコンセプトは、道路を楽しく過ごせる『みち』にする『ほこみち(歩行者利便増進道路)制度』に通じるものがあり、全国各地で試みていきたい」と話している。

プロジェクトリーダーの八木敦司氏
10月19日には出展者らが集まって交流ツアーを行った

(2024年10月19日取材)

(トップ画像=スギCLTでつくった簡易避難所にもなる休憩スポット)

『林政ニュース』編集部

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