“町有林起点”で持続可能な体制構築し「林業創生戦略」推進
日本一長い一級河川・千曲川(信濃川)が流れ、西に八ヶ岳、東に信州百名山の1つ・茂来山を望む長野県佐久穂町。同町には、約4,500haに及ぶ町有林がある。この広大な“共有資産”を起点にして、森林環境譲与税を有効活用する取り組みが進んできている。
佐久穂町役場は、JR羽黒下駅から急ぎ足で10分強のところにある。東京方面から羽黒下駅に向かう場合、佐久平駅で新幹線から小海線に乗り換えるのだが、小海線はSuica(スイカ)などのICカードが使えないので、切符を買うために一旦改札を出なければならない。しかも、小海線の佐久平駅は無人駅で、ホームの幅が約1mと超狭い! いつにない戸惑いを抱えながら羽黒下駅に着いたのだが、千曲川に架かる栄橋から見渡す伸びやかな風景に触れて心が落ち着いた。
同町の人口は1万298人。町面積は1万8,815haで、その約70%、1万3,180haが森林だ。所有形態...
『林政ニュース』編集部
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