(株)NTTドコモ(東京都千代田区)、(株)筑水キャニコム(福岡県うきは市)、南佐久中部森林組合(長野県小海町)は、10月14日に長野県北相木村内の主伐跡地で、通信中継機を装着したバルーンを飛ばし、小型下刈り作業機械を遠隔操作する実証試験を行った。斜面で下刈り作業機械を遠隔操作したのは日本初となる。

インターネットがつながらない現場でも、バルーンの通信中継機を介して近くの基地局から電波を受け取ることが可能になる。実証試験では、2020年度に筑水キャニコムが開発した横幅約1.2mの小型遠隔操作式下刈り作業機械に、モニタリング用カメラやIoTデバイスなどを搭載。バルーンの中継機では通信容量が足りないところを、Wi-Fi通信で補い、南佐久中部森林組合のオペレーターが操作用モニター画面で確認しながら緩やかな傾斜コースを走行した。オペレーターは「スムーズに操作できた」と話し、関係者から「急傾斜地の走行もみたい」との要望が出たため、尾根まで上がってみせた。なお、通信システムや下刈り作業機械は、来年度(2023年度)後半に発売する予定。
(2022年10月14日取材)
『林政ニュース』編集部
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