青森県の東通村で、今年度(2024年度)の森・川・海をつなぐ植樹祭が6月15日に大森牧野組合(大森牧場)の共有林で開催され、約160人が参加した。
主催した同村緑化推進委員会の畑中稔朗会長は、「この植樹活動は『つくり育てる漁業』の根源をなすものとして1999年6月に始まり、この場所では4回目になる。ここに降った雨が野牛川を経て津軽海峡へ、また、田名部川を経て太平洋へと流れ込み、海藻の繁茂する豊かな海づくりにつながっていく」と意義を述べた。
同村は海岸線が長く、村民や同村で働く企業関係者らが一体となった森林づくりや清掃活動などが継続的に行われている。6月15日の植樹祭には、下北森林管理署や下北県民局、東通村森林組合のほか、地元の漁業協同組合や東北電力(株)東通原子力発電所、東京電力ホールディングス(株)の関係者らも参加し、ブナ、コナラ、モミジ、トチなど計480本の苗木を約0.2haにわたって植え付けた。
畑中会長は、「植樹の効果はすぐに表れるものではないが、孫子の代には必ず素晴らしい景観を見せてくれると信じている」と期待を口にし、同村農林畜産課の担当者も、「来年度(2025年度)以降も同規模の植樹を続けていく」との方針を示している。なお、植樹祭の開催費等には、森林環境譲与税を充当している。
(2024年6月15日取材)
(トップ画像=約160人が参加して広葉樹の苗木を植えた)
『林政ニュース』編集部
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