関東森林管理局は、11月20・21日に地上型3Dレーザ(以下「3Dレーザ」と略)を使った森林調査のスペシャリストを育成する講習会を群馬県内で行った。管内の各森林管理署等から18名の職員が参加し、現場実習を含めて3Dレーザ測量の実践的な活用方法を習得した。今後、受講者は各森林管理署等で研修講師をつとめ、3Dレーザの利用拡大につなげる。
3Dレーザは、国有林野事業の収穫調査を効率化するために導入されている。だが、下層植生の繁茂状況によっては計測が難しいケースがあり、計測可否の判断基準も不明瞭なため、活用が十分に進んでいない。会計検査院からも3Dレーザの利用率アップが必要と指摘されている*1。

そこで同講習会では、初日に高崎市内の国有林でで4回の下刈りを実施し、その都度3Dレーザで測定を行って精度を調べ、下層植生の繁茂状況と3Dレーザの利用可能性なども行った。併せて、立木に巻いたテープの検出や、立木の矢高と低質材割合の判定についても検証した。また、3Dレーザの開発担当者から計測データの結合に失敗した場合のリカバリー方法についても学んだ。
2日目の座学では、解析ソフトの操作全般やスキャンデータの解析から調査復命書の作成方法などをマスターした。

(2025年11月20・21日取材)
『林政ニュース』編集部
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