信州発!軽トラで移動販売「モバイル木材ショップ」快走中

信州発!軽トラで移動販売「モバイル木材ショップ」快走中

軽トラックを使って品質の確かな木材を移動販売する「モバイル木材ショップ」が長野県の松本市周辺を運行している。スギやヒノキ、カラマツなどの一般材からエンジュや天然サワラなどの貴重材まで取り揃え、価格やトレサビリティ(生産・加工・流通履歴)を明確にして、好みの1点をじっくりと選べるようにしている。

同ショップを運営しているのは、(株)山川草木(さんせんそうもく)(長野県大町市)の香山由人(かやまよしと)・代表取締役。香山氏は、21年前に企業組合山仕事創造舎(長野県大町市)を創業し、素材生産を中心とした事業に注力してきた。昨年7月に山仕事創造舎の経営を後継者である橋本拓・代表理事に託し、自らは山川草木の社長として新たなスタートを切っている。

香山由人・山川草木社長

香山氏は、「モバイル木材ショップそのものの売り上げはわずかなもの」と言うが、「後からリフォームやウッドデッキ製作などの相談が入り、商談がまとまれば製品を納品している。最近は神奈川県の横浜市からも注文が入った」と話しており、長野県外にも商圏が広がってきている。

香山氏のもとには、モバイル木材ショップと同じものが欲しいという要望も寄せられており、「一式まとめて販売できる仕組みを検討している最中」だという。

山川草木では、総合森林コンサルタントや森林環境教育など、香山氏の経験を活かした事業のほかに、“花鳥風月”や“歌舞音曲”をテーマにしたイベントなども企画している。「今後は静かさとにぎわいを組み合わせた新しい“場づくり”にも力を入れていきたい」と意欲をみせている。

( 2021年8月10日取材)

(トップ画像=移動販売中の「モバイル木材ショップ」、コーヒーも売っている)

『林政ニュース』編集部

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