傾斜地をスムーズに克服、「電動苗木運搬車両」の実演を行う

茨城県 林業機械

茨城県森林組合連合会(常陸大宮市)と(株)コウメイ(兵庫県姫路市)、森林研究・整備機構(つくば市)は、11月18日に笠間市の北山国有林内で、共同開発している「電動苗木運搬車両」による植え付け作業のデモンストレーションを行い、約80名が参加した(林野庁補助事業の一環)。

開発中のマシンは、電動クローラ1輪車に、電動オーガ(ドリル式植え穴掘り機)とGNSS(全球測位衛星システム)を利用した植栽位置提示システムをアタッチメントとして搭載したもの。電動オーガは挿し込み式のディブルに取り替えることができる。

電動クローラ1輪車は変速機などがないシンプルな機構で、35度の傾斜でも60㎏以上の苗木を運搬可能。電動オーガは、ハンドルに取り付けたボタンで回転、昇降などをコントロールし、根が絡んだ場合などは逆回転操作で処理できる。

11月18日のデモンストレーションでは、3タイプのマシンが用意され、参加者が3グループに分かれて、1号機(電動オーガ)、2号機(ディブル)、3号機(電動オーガと植栽ポイント提示システム)の操作体験などを行った。電動なので騒音がなく、傾斜地でもスムーズに作業できることが確認され、「使っていきたい」との感想が聞かれた。

(2021年11月18日取材)

(トップ画像=電動オーガなどを備えた電動苗木運搬車両 )

『林政ニュース』編集部

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