大手木材商社のナイスグループ(神奈川横浜市)が開発した表層圧密木材「Gywood(ギュッド)」が利用分野を広げて新たな需要を掴み始めている。
「Gywood」は、スギなど針葉樹のムク(無垢)材の表面をギュッと圧密して高密度化しており、硬度や形状安定性などが優れている。これまでは主に内外装材やテーブル天板、フローリング材などに用いていたが、同グループが昨年(2024年)11月27・28日にパシフィコ横浜で開催した「木と暮らしの博覧会」では、スピーカーや自転車、トラックの床板、家具、雑貨類などにも「Gywood」が使われていることをアピールした。
とくに、木製雑貨類は、高密度化を一段と進めた「スーパーGywood」を活用することでアイテムを拡充し、一般消費者からの問い合わせなどが増えている。

また、トラックの床板を輸入材から「Gywood」に切り替えると、約200kgの軽量化が図られ、燃費も改善するなどの効果が確認されている。

ナイス(株)脱プラ・木質化R&Dセンターの担当者は、「石油由来のプラスチックなど様々な製品を“Gywood化”していきたい」と手応えを口にしている。
(2024年11月27日取材)
(トップ画像=Gywoodを使った茶室)

『林政ニュース』編集部
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