新潟県が森林・林業基本戦略の検討に着手、来年3月策定

新潟県が森林・林業基本戦略の検討に着手、来年3月策定

新潟県は、来年度(2022年度)から2028年度までの7年間を計画期間とする森林・林業基本戦略の策定作業に着手した。5月25日に新潟市内で第1回検討会を開催。今後、数度の検討会や地域ヒアリングを経て、来年3月に戦略を策定・公表する予定。

第1回検討会で花角(はなずみ)英世知事は、「県内の林業産出額は30年前の6分の1くらいにまで減少してしまった。人工林が伐採適期となったのに生産が滞っていることを心配している」と懸念を表明。「(これまでの施策は)川上、川中、川下の個々の事業体に対する指導・助言にとどまり、全体を通した戦略が欠けていた」とした上で、広葉樹を含めた木材資源とキノコなどの特用林産物を総合的に活かすとともに、レクリエーションや教育の場として森林を利用することも含めて、「林業の成長産業化や地域の活性化を図りたい」と決意を述べた。

検討会の委員は、県内の林業、木材、建築、地域コミュニティ、消費者団体の関係者のほか、林業専門ジャーナリストなどで構成。座長には、新潟大学名誉教授で県産ブナ材の利用促進に取り組むスノービーチプロジェクト世話人の紙谷智彦氏が就任した。毎回、ワークショップ形式で議論を進め、将来の理想像に向けた戦略を練り上げていくことにしている。

(トップ画像=第1回検討会で挨拶をする花角英世知事)

『林政ニュース』編集部

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