国際的な森林認証制度を運営するFSC(ドイツ)の日本支部・FSCジャパン(NPO法人日本森林管理協議会、代表=太田猛彦・東京大学名誉教授、東京都新宿区)は11月29日に東京都内で「FSC30周年記念フォーラム」を開催し、会場とオンラインを合わせて300名以上が参加した。
「日本はFSCをグローバルに展開する上で重要な役割を果たしてきた」
9月にFSC国際事務局長を退任したキム・カールステンセン特使が冒頭に挨拶し、FSCの設立経緯や意義などに触れた上で、「日本はFSCをグローバルに展開する上で重要な役割を果たしてきた」と評価。また、「認証材の使用は、とくにインドネシアやマレーシア、アジア太平洋の国々に影響があり、持続的で健全な森林管理を関係者と推進していきたい」と意欲を語った。
続いて、FSCジャパンの太田代表が登壇し、「気候危機と生物多様性の喪失が深刻化する中で、カーボンニュートラルとネイチャーポジティブの実現が急務となっている」と述べ、「持続可能な森林管理を保証するFSCの役割はますます重要になっている」との見方を示した。
その後、ティモシー・シノット・初代事務局長が基調講演し、意見交換などを行った後、締めくくりとして相⾺真紀子・WWFジャパン自然保護室森林グループ長が「未来宣言」を行った。
会場内には、香港のファッションブランドとコラボレーションした世界初のFSC認証カプセルコレクションのアイテムも展示し、未来との懸け橋になる取り組みをアピールした。
(2024年11月29日取材)
(トップ=挨拶するキム・カールステンセン・FSC国際事務局特使(前事務局長))
『林政ニュース』編集部
1994年の創刊から早30年! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。