官民で運営している「民間建築物等における木材利用促進に向けた協議会」(通称:ウッド・チェンジ協議会)は、9月30日に3回目の会合を農林水産省で開き、隅修三会長(東京海上日動火災保険(株)相談役)による特別講演などを行った。
隅会長は、2028年度に竣工予定の東京海上日動ビルの新本店ビルを事例にあげ、「中高層の木造建築では耐火基準が壁となりコスト高になっている。建築基準法が緩和されて個別案件ごとの対応は行われているが、根本的な耐火基準の見直しが必要ではないか」と問題提起した。
新本店ビルは、木造と鉄骨造などを組み合わせたハイブリッド構造で、地上20階建て、高さ約100m、延床面積13万m2で計画されている。構造部材に国産材を採用するほか、内装にも木材を現し使用し、屋上庭園では森を再現することにしている。
(2020年9月30日取材)
(トップ画像=東京海上日動ビル新本店ビルの完成予想図)
『林政ニュース』編集部
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