2023年度補正予算を加えた総額では41.7%増の4,218億円
林野関係の来年度当初予算額は3,057億円で、対前年度当初予算比では2.7%増加した。これに今年度補正予算で追加された1,162億円を加えた総額では同41.7%増の4,218億円になる(トップ画像参照)。
来年度林野関係当初予算の内訳は、公共事業が同0.4%増の1,979億円、非公共事業が同7.2%増の1,077億円。林野予算の主力である一般公共事業は、来年度当初予算の1,875億円に、今年度補正予算の695億円が加わり、非公共事業の「路網の整備・機能強化対策」(64億円)も措置されて総計は2,634億円となり、5年連続で目標額の2,600億円を上回った。
一方、非公共事業については、増額の主な要因が「国有林野事業の債務返済経費」(義務的経費)の増加(前年度比92億円増)であり、政策的経費については前年度を下回る水準にとどまっている。
「保安林・盛土対策室」新設、「国庫帰属制度」の窓口も設置
林野庁が来年度の組織・定員に関して要求していた「保安林・盛土対策室」(仮称)の新設が認められた。同室は治山課内に置き、盛土規制法に基づいて政府全体で進める対策の一角を担い、森林地域における盛土等の災害防止などに関する業務を担当する。
また、所有者が手放したい森林を国が引き取る「相続土地国庫帰属制度」が4月にスタートすることを踏まえ、各森林管理局に窓口となるポストを設置することも決まった。
(2022年12月23日取材)
『林政ニュース』編集部
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