【新製品】“森の多様性を味わえる”生ハチミツ「森の秘蜜」

岩手県 特用林産

東京都渋谷区の「代官山T-SITE」(運営=カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株))で9月26・27日に開かれた縁日イベント「代官山 爽涼祭2026」で、“森の多様性を味わえる”ハチミツ(蜂蜜)が展示・販売された。出店したのは、岩手県盛岡市の養蜂家・森の百花店(小嶋愛代表)で、非加熱の生ハチミツ「森の秘蜜(もりのひみつ)」を昨年(2025年)から生産している。

同店のハチミツの特長は、成分を“見える化”していること。ハチミツから花粉DNAを抽出・解析し、蜜源となった花や樹木を特定している。ミツバチは、巣箱から半径2~3kmを飛び回って蜜を集めるので、蜜源は複数にわたる。また、場所や季節、年によって色も香りも味も変わってくる。

そこで同店では、ワインのテロワール(場所)とヴィンテージ(年)などの考え方を応用し、ハチミツのロットごとに名前を付けて販売している。

「森の秘蜜」のラインナップには、クマイチゴやミズキなど春らしい味わいの「瑞樹(みずき)」(蜜源51種)、5月末の遅霜に見舞われた岩手山の裾野の「霜麓(そうろく)」(同67種)、山椒のようなスパイシーさと山菜のような大人の苦味が特長を持つ「翠椒(すいしょう)」(同36種)、ケンポナシが一斉に花を咲かせた北上山麓の「清香」(同38種)、ハリギリやタラノキなどを蜜源に山菜のような苦みと甘みをもつ「橙雲(とううん)」(同39種)などがある。

ハチミツは奥山で採り、農薬や除草剤の影響を避けるようにしている。また、残留農薬検査を全蜂場で行い、農薬の不検出を確認している。

小嶋愛・森の百花店代表(右)と小嶋智巳・やまもり社長

同店の小嶋愛代表は、東北大学で大学院まで進んで森林と昆虫の関わりなどを研究し、卒業後は(株)日本政策金融公庫で農業者や食品加工業者などの経営支援に10年以上携わった。「ハチミツは、広葉樹や天然林を伐らずに価値を発揮させる手段の1つ」と位置づけて養蜂業に取り組んでいる。

「森の秘蜜」の販売を担っている(株)やまもり(盛岡市)の小嶋智巳社長は、小嶋愛代表の夫。大手木材商社のナイス(株)でキャリアを積んだ後に起業した小嶋社長は、「『森の秘蜜』は企業などからの反応もすごくいい」と手応えを話している。

(2026年9月26日取材)

(トップ画像=「代官山 爽涼祭2026」に並んだ「森の秘蜜」、50g・1,800円(税込)、120g・3,600円(同))

『林政ニュース』編集部

おかげさまで、1994年の創刊から32年目に入りました! これからも皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。

この記事は有料記事(1049文字)です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
詳しくは下記会員プランについてをご参照ください。