北海道の滝上町で建設が進められていた木造の国民健康保険診療所が竣工し、9月25日に開業した。同町は、2050年までにカーボンニュートラルを実現する「ゼロカーボンシティ」を宣言しており、同診療所はそのシンボル的な施設に位置づけられている。
同診療所は、SGEC認証を取得した地元産材を使い、KES構法を採用して地元工務店が建てた。木造2階建てで、延床面積は2,289m2、カラマツ・トドマツなど約440m3の木材を用いている。二酸化炭素(CO2)固定量は349tと試算されており、NealyZEB(ニアリーゼブ)などの環境基準も満たしている。
9月15日の竣工式で町長の清原尚弘氏は、「新診療所は町の未来を映し出す建物として、森林認証を取得した町産材を活用し、地域事業者が結集して完成させた。ゼロカーボンシティを目指す当町の象徴として、心強く安心できる医療を支えていきたい」と挨拶した。
(2025年9月15日取材)
(トップ画像=開業した木造の国民健康保険診療所、画像提供:滝上町))
『林政ニュース』編集部
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