飛騨産業の「神谷町店」がリニューアル、国産材比率が約5割に上昇

飛騨産業の「神谷町店」がリニューアル、国産材比率が約5割に上昇

老舗家具メーカー・飛驒産業(株)(岐阜県高山市、岡田明子社長)の都心拠点である「HIDA東京神谷町店」(東京都港区)が5月25日にリニューアルオープンした。

同社は、“国産材回帰”を進めており、2022年にリニューアルした旗艦店「HIDA高山店 森と暮らしの編集室」では国産材家具のラインナップを充実させた。「神谷町店」でも同様に国産材を積極的に用いており、展示アイテム192点のうち93点で国産材を使用し、国産材の割合はリニューアル前と比べて13.8%アップの48.4%になった。

「森の香りの研究所」コーナーに並ぶ各種アロマオイル

住宅用家具のほかにも、店舗奥にはオフィス向け国産材家具の展示コーナーがある。また、店舗内の一角に設置した「森の香りの研究所」コーナーでは、同社が手がけるアロマオイルなども展示・販売している。

同社は2030年までに国産材比率を30%に引き上げる目標を掲げており、岡田社長は、「リニューアルした店舗でさらに国産材家具の魅力を伝えていきたい」と抱負を語っている。

大径材化した街路樹の活用へ、町田市と協定締結

飛驒産業は3月29日に、東京都の町田市(石阪丈一市長)との間で街路樹活用に関する協定を締結した。両者が連携して、大径材化した街路樹を伐採し、有効活用していく。

一般的に、伐採された街路樹は廃棄物として処分され利用が進んでいない。街路樹は幼木時に針金が巻かれており、伐採後も残った針金によって製材時に鋸刃が欠けることなどがネックになっている。

岡田明子・飛驒産業社長

岡田社長は、針金問題などの解決に向けて、「これまで弊社が培ってきたノウハウを活かして街路樹を利用していきたい。全国的なモデルをつくれれば」と話しており、今後の取り組みが注目される。

(2024年5月25日取材)

(トップ画像=「HIDA東京神谷町店」の広さは452m2、地下鉄「神谷町駅」から徒歩約2分の好立地にある)

『林政ニュース』編集部

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