都市の木造・木質化に取り組んでいる「民間建築物等における木材利用促進に向けた協議会」(通称:ウッド・チェンジ協議会、会長=隅修三・東京海上日動火災保険相談役)は、10月6日に9回目となる会合を農林水産省で開いた。
2021年9月に発足した同協議会の現時点の構成メンバーは、24の企業と23の団体及び研究機関と関係省庁。昨年度(2025年度)までは、①木材環境整備、②情報発信、③低層小規模建築、④中規模ビル、⑤高層ビルの5つのグループを設けて、木造化の標準化モデルや参考事例集などを作成してきた。これを踏まえて、今年度(2026年度)からは、①環境整備・普及、②中低層建築物、③高層ビルの3グループに再編し、木造・木質化に関する取り組みを集中・加速化することにしている。

同協議会の事務局(林野庁木材利用課)によると、昨年(2025年)に新築着工された建築物のうち4階以上の建築物の木造率(床面積ベース)は0.1%程度にとどまっている(図1)。また、低層(3階以下)の非住宅建築物の木造率(同)は上昇しているものの、500m2以上の物件については、木造率が十分には伸びていない(図2)。今後に向けて、中高層で大規模な建築物の木造率を高める対策が必要となっている。


隅会長「木造ビルという言葉に誰も違和感を持たなくなった。感無量だ」
10月6日の会合では、隅会長が社長や会長をつとめてきた東京海上日動火災保険の本店ビル(東京都千代田区)を木造と鉄骨造のハイブリッド構造で建て替える「(仮称)東京海上ビルディング計画」の進捗状況が空撮動画とともに紹介された。新本店ビルは、地上20階建て、最高高さ約110m、延床面積約13万m2で計画されており、2028年8月下旬に竣工する予定となっている。
隅会長は、「当初、私が『木のビル』をつくろうと言ったら、何を言っているの?という反応がほとんどだった」と振り返った上で、「今は木造ビルという言葉に誰も違和感を持たないようになって定着した。感無量だ」と話した。
(2026年10月6日取材)
(トップ画像=「(仮称)東京海上ビルディング計画」建築工事の空撮写真、2026年9月14日撮影)
『林政ニュース』編集部
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