東京科学大学GXI総会で初めて「森林」を議論、最新の知見を共有

東京都

東京科学大学(東京都目黒区)が設置しているグリーン・トランスフォーメーション・イニシアティブ(略称「GXI」)は、9月2日に同大学の大岡山キャンパスで8回目となる今年度(2026年度)の総会を開き、「森林GX(グリーン・トランスフォーメーション)の実装による地方創生」をテーマに掲げて、最新の知見を共有した。

GXIは、社会のカーボンニュートラル化に向けた産官学連携の拠点として、同大学の総合研究院内に置かれている。同大学の前身である東京工業大学の事業として2022年度に始まり、2024年10月に東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して東京科学大学となった後もGXIに関する事業は継続している。GXIが主要検討課題に「森林」を据えたのは今回が初めて。

加藤之貴・東京科学大学教授

GXIの事業を主導している同大学教授の加藤之貴・ゼロカーボンエネルギー研究所長は、開会の挨拶で、「森林をよくするにはビジネスで稼ぐ必要がある。森林の価値をどうお金に変えていくかが重要になる」と問題提起した。その上で、「林業経営による年間収入を500万円、市場規模は現状の4倍にあたる1.2兆円に増やす方策を考えたい」とし、具体的な取り組み課題として、①木材由来の液体燃料であるe-fuel製造による付加価値の増大、②機械化とAI化を通じた営林面積の拡大、③国産材のブランド力強化と環境貢献価値の可視化──の3つを挙げた。

続いて、宇田川徹・内閣府地方創生推進事務局参事官、 土居隆行・林野庁森林整備部計画課長、平尾禎秀・環境省大臣官房環境経済課長が講演し、鈴木信哉・ノースジャパン素材流通協同組合理事長、平野久貴・ユナイテッド計画(株)代表取締役社長CEO、中島洋・銘建工業(株)総務人事部長、鈴木久仁厚・浜松市産業部カーボンニュートラル推進担当部長、永井壯茂・秋田県農林水産部森林技監がそれぞれ事例を報告した後、パネルディスカッションを行った。

なお、GXIは、10月23日(金)に秋田県内で「森林GXの最前線」をテーマに現地視察などを行うことにしている。

(2026年9月2日取材)

(トップ画像=パネルディスカッションを行って議論を深めた)

『林政ニュース』編集部

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